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例文18 – “very much”とは?

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Thank you for ~.

お礼の言い方、人への感謝の表し方は人間関係において大切ですね。日本語では「ありがとう。」とか、より丁寧に「ありがとうございます。」のように言います。「あ、どうも。」で済ませてしまうこともありますね。仲間内なら「サンキュー」とも言います。「すみません。」は謝るときにもお礼を言いたい時にも使います。「すみません。」と言われた側も「申し訳ないです、ありがとうございます。」という気持ちがそこに込められていることを知っているので、それを、お礼の言葉として受け取っているわけですね。

“thank you”、”thanks”を使った例文はこの18と24、35、147、185、224、234に出てきますが、整理してみると次のようになると思います。

いちばん丁寧な表現:Thank you very much.

丁寧な表現:Thank you.

仲間内の表現:Thanks.

何に対するお礼なのか表現するには例文147のように、あとに”for -ing ~”を加える。

あるいは「例文で覚える中学英単語・熟語1800」には出てこないようですが”for your[the]+名詞”のように加えることもできます。

例文147は”Thanks for inviting me.”です。invitingは動詞invite:「~を招待する」の-ing形で「私を招待してくれたこと」への感謝を述べています。解説欄には関連事項としてinviteの名詞形invitation:「招待」が出ています。これを使って表現するとこの例文は”Thanks for the invitation.”のように言うことも可能です。

また、例文224の”thanks to ~, …”のように「~のおかげで…」という表現もあります。

very much

very muchの品詞は、この本では「熟語」とだけ書かれていますが「大いに、とても」の意味の副詞ですね。このvery muchは中学1800では、この例文にしか出てきませんが、使い方はどうなんでしょうか。”very much”で熟語と記されていますが、veryもmuchも単独で用いることができ、どちらも副詞として「とても」の意味で使われます。なのに”very much”も「とても」と書かれています。

“Thank you very much.”の”very much”とはいったい何なのか・・・?

veryは副詞で「とても」の意味です。但し、副詞なのに動詞を修飾できないという特徴がある。

一方のmuchも副詞として「とても」の意味で用いられますが、こちらは動詞を修飾することができます。

この点からveryは動詞であるthankを修飾できないので”Thank you very.”とはできないことがわかります。

ではmuchを使うしかないので”Thank you much.”でどうでしょうか?

ところが、これも駄目なんですね。なんでか?

もう一つルールがありました。これです。

muchは副詞として「とても」の意味で動詞を修飾することができる。

但し、muchを単独で使えるのは疑問文と否定文においてです。

肯定文では”very much”の形で用いる必要があるということなんですね。

kindness

形容詞のkind:「親切な」に-nessがついて抽象名詞化して「親切」の意味ですね。同様の単語として例文167のillness:「病気」、220のhappiness:「幸福」がこの本には出てきます。-nessの発音は[nis]です。

pleasure

この本の例文中でpleasureのeaと同じ発音のeaを含む語を抜き出してみました。ahead、already、weather、ready、health、spread、breakfast、headache、head、bread、healthy、heavy、read(過去分詞)、dead、instead、これらのeaは発音記号の[e]です。

では、pleasureのsure部分の発音はどうか?

日本人がよく口にする横文字に「プレッシャー」というのがありますね。「プレッシャーに弱いから相手に勝てなかった。」なんて表現はしょっちゅう聞きます。このプレッシャーのスペリング(spelling)はpressureです。これにならえば、pleasureの発音をカタカナで書いたとしたらプレシャーになるのでは・・・。ところが違うんですね。プレジャーのように濁ります。

では音節を確認してみましょう。pleasureはpleas|ureですが、pressureはpres|sureです。ここに発音の違いのカギがありそうです。残念ながらpleasureと同類の単語がこの中学1800には出ていませんので、例として、横文字言葉で「メジャー」を取り上げてみましょう。物の寸法を測るときに使う「巻尺」のことをメジャーと呼んで、「メジャーで測る」のように使っています。これは英語ではmeasureのことで、音節分けはmeas|ureです。eaを[e]と発音するところも同じです。あと、「宝物」のtreasureも同様です。

(註)カタカナで「メジャー」と我々が言っているものにはmajorもあります。「メジャーリーグのイチロー選手」という時のメジャーがmajorですね。でもこの母音字aは[ei]ですから、もう少し近い感じに書くと「メイジャー」です。先ほど書いたmeasureは「メジャー」です。でもこれだけでは済まない発音上の問題点があります。この両者の「ジャー」の部分ですね。カタカナで書くと同じに書くしかないので共に「ジャー」ですが、英語の発音としては違いがあり、区別が必要です。大きな違いは舌が浮いているか当たっているかということ、普段からはっきり頭で意識して音読練習していないといつまでも間違えてしまいます。

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